インドのヨガ

主婦が垣間見た本番インドのヨガ、アーユルヴェーダ…

善悪の区別をつけない、あらゆるものを包括する大きなエネルギー; それがシヴァさん。きらびやかな神々と気味の悪い悪鬼たちが混ざった行列はそれを象徴していた!

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こんにちは。

シヴァさんについての以前の記事の続きです。

 

世界中のビッグイベントになるはずのシヴァさんとパールバティさんの結婚式が当日になってキャンセルの危機。

でも、実際こんな人が自分の娘の旦那さんになると知ったらどんな親でも反対します。 

 

花婿になるはずのシヴァさんのご一行……それはまさに 

「水木しげるの妖怪の世界」  だったから。

 

決まった結婚式の日取りは今の「マハシヴァラットリ」に。

 

パールバティさんが大変な苦労の末、シヴァさんのハート♡を射止め、結婚できることになりました。

ご両親も大喜び。 父親は良い日取りを占い師にいろいろ調べさせ、選ばれたのが

「月が欠け始めて13日目、西洋歴で言う2月~3月の月」です。

それが、年に一度の大きな行事、、マハシヴァラットリになりました(別の説もあります)。

 

花嫁の父(ヒマラヤの王、ヒマヴァン)は宮殿の前に沢山のゲートを作り、

小さな旗をいっぱいたなびかせました。

宮殿の中も外も見事に飾られ、後は本番を待つばかりとなりました。

 

あこがれの人の妻になれるのは女性として最高の幸せです。 

パールバティさんは化粧も念入りに、香水を垂らした風呂で身体を清め、

mehendi

ヨガの生徒さんが描いたメヘンディ

手足には葉の汁で縁起の良い模様が描かれました(メヘンディと言います)。 

ブライダルアクセサリーも目いっぱい付けました。

喜びでそれはそれは美しく輝いていました。

 

一方、結婚式の日が明けると同時に神の歌い手たちが歌い、神の踊り子たちが舞を始めました。

あらゆる世界が慶びにわき、すべての神々がきらびやかな服と装飾品で着飾り、

花婿が花嫁宅に向かう行列に参加するため、シヴァさんの元へ急ぎました

(北インドの人たちは今でも花婿さんが白馬や象に乗って花嫁さんの所に向かうみたいです)。

 

……そして ―世間の嫌われ者たち―幽霊、悪鬼、魔人、魔法使い、吸血鬼やさまよえる霊魂たち も

シヴァさんの行列に参加するために集合したのです。 

善と悪が一緒くたになったような行列。

 

絶対にありえない「結婚式のご一行様」でした。 

 

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普通の花婿行列ー楽隊、参列者は踊りながら歩く、白馬に乗った花婿

 

シヴァさんの花婿行列ー神々と不快極まりない餓鬼達、双方の参加。

 

ところで、シヴァさんは一人目の奥さんを失った後、ヒマラヤの山奥にこもって瞑想に入ったため、

花嫁のご両親も宮中の者も、誰もシヴァさんを見たことがありませんでした。

けれども、娘があれほどの厳しい苦行に耐えて射止めた男性だからとびぬけてハンサムに違いない、と母は思っていました。

 

花婿一行が花嫁のお城に近づいたという知らせが入り、花嫁の母メーナさんも侍女たちもソワソワ、ワクワク。

首にかけるための花輪を手にもって門の外に出て出迎えの準備です。

 

一行の先陣が見えてきました。 

先頭にハンサムを見つけたメーナさんは「あれがそうね!」と思いましたが、

「あれはただの歌手」と否定されました。

「え? もっとハンサムなの?」

「じゃあ、あの人?」と次に見たハンサムも否定され、

次々にハンサムを見かけては「きっと、あの人ね!」と思うのですが、全部否定され…。

 

“付き添い(参列者)がこんなにハンサムならば、本人は物凄いハンサムに違いない”

と、メーナさんの期待度は120%に。

その後もハンサムを見かけては全部否定され、なかなか本人が出てきません。

メーナさん、ちょっとイライラ。「花婿はどこにいるのよ?!」

 

やがて本隊が見えてきました。

聖人ナラダさん(シヴァさんとパールバティさんが将来結婚すると予言した人)が

「あ! 見えてきました! あれがシヴァですよ!!」

 

「!?!!……」   メーナさんも侍女たちも固まる…。

 

義理の息子になる男の実体が自分が思い描いていたものとあまりにもかけ離れていたため

ショックでメーナさん、 気絶 しました。

 

shiiva-parvatimarriage

花婿行列ーシヴァさん編 インドの本より

 

花婿となるシヴァさんを囲んでいる者たちの姿は、不気味で見るからに邪悪な集団でした。

酔っぱらっているみたいで奇声を発し、飛んだり跳ねたり踊り狂っていました。

ラッパを吹き鳴らし、太鼓を打ち鳴らし、ひどい不協和音を放っており、

花の代わりに骨を投げ上げ、 ……想像を絶する一行でした。

 

当のシヴァさんもぞっとする姿でした。

牡牛にまたがり、もつれた髪、3つの目、5つの顔、沢山の腕、

顔や体に灰を塗りたくり、首や体には蛇が巻き付き、肩からは象の皮、腰には虎の皮、

首からは頭蓋骨の首飾りをぶら下げていたのです。

しかも……酔っぱらっているようでした。

メーナさんでなくても、気絶モノです。

 

…続きます。