インドのヨガ

主婦が目にした本場インドのヨガ、アーユルヴェーダ…

「グルプルニマ」:人類に新たな可能性が開かれる日。 師を敬うだけの日ではなかった。― グルプルニマって何? 起源は一万五千年以上前。

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2017年は7月9日でした。 ちなみに2018年は7月27日。 

夏至の後の最初の満月は「グルプルニマ」と呼ばれ、広いインドで地域を問わず、全土で祝われるそうです。

ヨガをされている方、古典舞踊や音楽を学ばれている方、仏教徒の方々(ゴータマシッダールタがサルナートという所で初めて説教をした日を記念して)、誰かに教えを乞うている人達は、この日、師に感謝をします。

 

「グル」はあえて日本語に直せば「師/師匠」となりましょうが、本来は

「グル」とは「闇を追い払うもの」。  そして 「プルニマ」は「満月の日」という意味です。

 

では、なぜこの日が「グルプルニマ」となり、祝われるようになったのでしょうか?

諸説あるようですが、面白いお話を一つ。

わんこ

わんこ

 

「グルプルニマ」はヨガの知識を地上で最初のヨギから人類に伝えられた記念すべき日。 地球上でのヨガの歴史は一万五千年以上前に始まる。

 

一万五千年以上前、年中雪に覆われたヒマラヤ頂上付近に彼は現れました。

その姿はかつて誰も見たことがないものでした。 身長は270cmほど。 半裸の体には灰を塗りたくり、もつれた髪を垂らしていました。

何か月もじっと座っていたかと思うと、何か月も我を忘れたかのように踊りくまくりました。

彼が踊ると全宇宙が元気の息吹を吹き込まれるかのようでした。

 

そして….彼はまたじっと座っていました。 全く動きませんでした。 

やがて膨大な数の人々が彼の周りに集まってきました。 というのも、彼の存在が極めて特殊で、地上にいるけれどもこの星に属さないものであることが明らかだったからです。

皆、なにか奇跡が起こると思って待っていました。

 

当の彼は自分の周りで何が起こっているのか全く気付く風もなく、何か月もの間じっと座っていました。

息をしているのかどうかもわかりませんでした。

ただ、恍惚の涙が数滴流れただけでその他は何の生きている徴(しるし)もありませんでした。

やがて、人々は諦めて引き上げ始めました。 彼らが望んだような奇跡は起こらなかったからです。

 

空に浮かんだ光

エネルギーの強い山。上空に現れた光は?

 

突然ヒマラヤに現れた彼は地球初で唯一のヨギ(アディヨギ)だった。人類にヨガの知識が伝わったのは七人の聖人たち(サプタリシ達)のおかげ。

 

彼が何日も何か月も続けてじっと座っていることが実は普通の人では考えられないことであり、それを成しうること自体が奇跡であることが皆わかりませんでした。 

息をしているのかどうかもわからないくらい、微動だにせず何か月もじっと座っているのです!

は明らかに肉体に縛られていませんでした。 けれど、皆完全にその奇跡を見逃しました。

皆、派手なことが起こるのを期待していましたが、そんなことは起こりませんでした。

とうとう皆去って行きました。

 

七人の男達だけが諦めずに残りました。 彼らは立ち去れませんでした。

この不思議な存在は宇宙の核であり、あらゆる存在の謎を解く鍵だと感じました。

 

とうとう彼が目を開けて七人の男達に注意を向けた時、彼等は「なぜあなたはこんなに穏やかにじっとしていられるのか、その秘訣を教えてほしい」と懇願しました。

彼は「これは娯楽を求める人々のために教えるものではない。 立ち去れ!」と七人を退けました。

が、彼らはそこに留まっていました。 忍耐強く待っている七人を見た彼はこう言いました。

「わかった。 教えを受けるにあたっての準備のステップを教えよう。 しばらくそれをやっていろ。 その後また会おう。」

 

七人の男達は準備を始めました。 毎日、毎日、何週間も、何か月間も、何年間も……。 しかし、彼が再び七人に目を向けることはありませんでした。

厳しい修練をして84年が過ぎました。

ある日、彼はこの七人の男達に注意を向けました。 そしてこの84年の間に七人が怠ることなく自分達で準備をしてきたことを知りました。  

七人は光輝いていたのです。

教えを受ける準備ができていた七人をこれ以上無視することはできませんでした。

まじまじと七人の男達を見て、彼らが完璧に受け入れ態勢ができていることに驚かずにはいられませんでした。

 

朝の光を受けて

朝の光を受けて

 

地球で最初のグル(アディグル)の誕生。

 

彼は地球で最初のヨギ(アディヨギ)でした。    そして彼は七人の前に南を向いて座り、彼らの「グル」になることに決めました。

地球で最初のグルの誕生です。

その日は夏至の後の最初の満月でした。

それを記念してこの日はそれ以降「グルプルニマ」として祝われることとなりました。 

この地球上で人類史上初、宇宙のこと、生命のメカニズム、人間の可能性への探求が説かれた日でした。

ちなみにこの重要な教えが行われたのはカンティサロヴァ湖(Kantisarovar)の岸辺でした。  それはヒマラヤのケダルナス寺院(Kedarnath Temple)から数㎞上流にあるそうです。

 

 なぜ「グルプルニマ」はそんなに重要なのか?

 

それはこの日が人間の意識に初めて「解放」の種が植えられた日だから。

私たちは自分で枠を作ってその中でしか、考えたり、物を言ったり、活動できない と思って毎日を窮屈に過ごしています。 

が、この日は

意識すれば枠を取っ払って解放されること、

星周り(占星術)や宿命(カルマ)、他人や環境のせいでこうなっているから仕方ないと枠の中に閉じ込められ諦めるのではなく、その縛りから自由になれることが宣言されたのです。

 

彼が七人の弟子たちに伝えたものは「ヨガ」と呼ばれる科学の基盤となるものでした。

ヨガは縛られた自分を解放させるための技術であり、宇宙と地球のつながり、人と地球のつながり、

この世に人として生まれてきた意義、自分の役割、自分は何者なのかを知る探求の科学。

自己を変えていくための秘められている可能性を花開かせるものなのです。

 

他の動物は今の枠組みの中で生きています。

でも、人間だけが探求心を持っています。 人間だけが自己変革できます。

そのことを人間にわからせた日が「グルプルニマ」です。

ただ、「師」を敬うだけの日で終わるのではなく、私たち人間が精神面において飛躍できる、私たちはもっと幸せにもっと自由に生きられることを教えられた日という意味でとても意義のある日なのです。

 

彩雲と鳥

自由へ

 

ヨガの最終点は神ではなく、ムクティ(mukti) =肉体面、心理面の束縛からの「解放」。

 

そして、彼はその解放は誰でもつかむことができると宣言しています。

この後、サパタリシ達は彼から授かった知恵を世界中に広めました。

 

勿論、自分を解放させるための道を示して下さった師を敬い、感謝することは大事なことです。

「親が師だ」と仰った方もおられます。

自分の師、その師、そのまた師…ヨガの場合は「彼」に行きつきます。

また、大変な苦労をして彼から授かった知恵を私たちに伝えて下さったサプタリシ達にも「ありがとう」を伝えたいものです。

そして日々の生活の中でその知恵を生かす気持ちを新たにする。。

 

これがインドのヨガです。